城下町米子の加茂川周辺には重要文化財「後藤家」を
はじめ、たくさんの歴史的建造物が残っています。
私たちは、歴史の証人である重要な建築物を
後世に伝えるため、当時の工法を再現し
保存につとめています。

寺町に近いこの「M様」の門を修復するため
匠のワザで再現しました。
この地域は、米子市の景観条例の制約があり
勝手な撤去や手を加えることは許可が必要です。


潜り戸は無く漆喰壁は無惨にも崩れ果て危険状態の門でした。
控え柱の足下は腐食し傾いています。

側道との間は危険なためトタンで囲いがしてありました(写真左の丸太部分)
潜り戸付近の漆喰壁は脱落しています。

控え柱の足下を切断、御影石で強固に固定。
瓦の重さに耐えられない屋根は波トタンになり、このたび石州瓦に葺き替えました。

母屋の漆喰と合わせるため、塀の漆喰は黒ベンガラを混ぜ
既存の風合いと合わせることにしました。

もちろん潜り戸は杉板を使用し、昔からの「猿
(さる)」締まりです。
猿締まり=(横桟をスライドさせて戸締まりをします)

屋根瓦は通常の60%くらいの大きさの100枚判を使用しています。

門の水平は悪く、左右(約2m)で3cmの誤差があり修復しました。

↑上は腰板の汚れを落とし、塗装をし直した写真です。

塀の腰板にはナグリ加工が施され技術の繊細さが随所に見られました。
(←は拡大写真です)
塀の屋根部分は雨漏れから全体が腐食し、新しく柱から取り替えました。

壁土は脱落し、トタンで囲ってありました。


屋根板を撤去すると「国光」と書いてあるリンゴ箱を利用してありました。

昔の人は
『もったいない!』を実践していたんですね。

このたびの修復には米子市からの立ち会いもあり
みごと1回で承認を戴きました。

過去の事例を紹介しましょう!


過去に新築をした「門」です。
伝統の長ほぞ組で加工しています。
構造材は地松と桧です。
門の腰板は欅です。

屋根中央の白色はフラッシュの反射です。

掛け戸板には節のない杉材を使用しています。潜り戸は欅です。
←車が出入りする門戸に化粧の金具を装着素材はアスナロです。


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